知らないおじさんに200円あげてしまった

会社から最寄りの駅まで徒歩10分弱。
この間に道を尋ねられることが多々あります。

今日もイヤホンしながら歩いていると何やら私に向かって話かけて来る人が。
道を聞かれているのかな?と思いイヤホンを外したのですが、何を言っているのか全然聞き取れない。

何回かのやり取りでようやくどこそこに行きたいと言っているのが分かったのですが、正直行った事ないし、聞いた事もない駅の名前。

「すみません、ちょっと分からないです」

そう言って行こうとしたのですが、まだそのおじさんは私に話し続けます。

「守口の駅から歩いて30分位なんだけど」
「京阪ですか?」
「地下鉄のなんとか線」
「いやぁ、分かんないですねぇ」

もう私も全然分からなくて、どうしようかって感じだったんですが、「電車に乗りたいんだけどお金なくてね。守口から30分くらい歩いたら行けるんだけどね」

って様子がおかしい話をし始めました。

あぁそういうことね。相手にしちゃダメなやつだって思ったのですが、上手く交わせません。

「200円貸してくれませんか」
「それは出来ません」
「守口まで行けたらいいんですけどね。そこから歩いて30分くらいだから」
「交番行った方がいいんじゃないですか?」
「行ったけどね、貸してもらえないの」
「ああ、返しにきてねってやつですよね」
「そうなんです」
「でも、私が貸しても返してもらえないですよね」
「どこか言ってくれれば置いておきます」

もう放っておけばいい。立ち去ればいい。
そう思うのに、私は財布を出してしまいました。

「200円あったら帰れるんですよね?ちゃんと帰って下さいよ?私、こういうの嫌いです!!」

もし、私がこのおじさんにお金を渡すのを見た人がいれば、「あの女、騙されてる」ってきっと思っているでしょう。
私も恐らく騙されていると思います。

でもね、見ず知らずの人にお金を借りようとするそのおじさんに対して、私はとっても胸が苦しくなってしまったんです。
こういうのは私がいちばん見たくない場面です。

ニコニコ笑って、知らないフリで騙されてやるほどの優しさはないけど、どうしても振り切れませんでした。

こういう事って人生でそう何度もあることでもないと思うし、200円くらい騙されてもいいって思っちゃって。

散歩にフラっと出てきたような恰好と、手に持ったペットボトル。
決して家がないようには見えなかったけど、困ってるのかな?ご飯食べられるのかな?
帰って来てからも気になって仕方ありません。

人の心配している場合じゃないのですが・・・本当に困っていたなら間違えてはいないと思う。

99.9%嘘かもしれないけど、0.1%の為に騙されたほうがいい。
まぁ200円だから言えることなんですが。

やっぱりこういうのは無視しなきゃいけないのかな。
正解が分からない。

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