皆さん、ご覧になられましたか?
番組開始から試合終了まで約5時間?
TBSの時からそうだったけど、相変わらず興毅の試合はゴングまでが長い。
でも私としては、どちらも好きな選手なので全く長く感じる事はなく、ただひたすら期待値の上がる時間でした。
現役時代はいろいろあって、いろいろ言われた興毅選手。
弱いだの茶番だの噛ませだのなんだかんだ。
てかさ、デビューしたての興毅に対して世界チャンピオン級の相手選ぶわけないじゃん。
そこそこ戦える相手選んで、白星重ねて自信つけさせながら世界に標準当てていってもいいじゃん。それを秒殺するから噛ませ犬とか言われてさ。
でも東洋太平洋の時は本当に強さ見せつけられたよね。
弱い選手が世界3階級制覇なんて出来るはずないんですよ。
言いたいやつには言わせとけ。そう思いながらも応援しているファンですら悔しい思いをたくさんしました。
現役時代の興毅の体知ってますか?
背中には羽根が生えていて、ウエストは折れそうなくらい細い。肩から首にかけての筋肉の盛り上がり。軽量級なのに腕なんて丸太みたいに太くて。
体脂肪が3%しかないから水に浮けなくて泳げなかったんですよ?(←関係ないか。)
ジムのマシーンで鍛えた体じゃないんです。
どれだけ練習して仕上げて来てるかなんて、体を見ただけで分かる。
同じ階級の選手と戦っているはずなのに、体つきが全然違います。
破天荒なイメージを持たれがちだけど、実はめちゃくちゃ真面目で考えながら試合をしている。試合前のパフォーマンスが派手だから、けっこう大人しい試合に見えることもしばしば。
日本で試合が出来なくなって、テレビでリアタイで見る事も出来なくて。
ネットのニュースで結果を見てからどっかに映像落ちてないか探して。
最後を見届けられずに引退した時は本当に悔しかったです。
だからさ、例えネット番組の企画でも興毅がリングに立ってる姿を見られる事は嬉しいんですよ。ちょっと複雑だけどさ。
ポンサクレックとの再戦はほんとに胸熱だったなぁ。
今まであまり興毅選手に関することは暑苦しくてうっとうしくなるだろうから書かないでおこうと思ってたのですが、今日はちょっとスイッチ入っちゃったので語らせて下さい!!
ポンサクレック・ウォンジョンカムっていうタイのチャンピオンがいたんです。
この選手は興毅がデビューした時にはすでにフライ級のチャンピオンでした。
興毅はこのフライ級のベルトをポンサクレックから獲る事だけに狙いを定めてずっと試合を重ねて来ていたんです。その間に挑戦する日本人選手はみんな跳ねのけられていました。
だからポンサクレックは日本人キラーとまで言われていたんです。
興毅に挑戦するチャンスが訪れるまで、どうかそのベルトを守り続けていてほしい。
私もそう思っていました。
世界ランカーに入って、どんどん順位上げて、さぁもういつ戦ってもおかしくない。
世界前哨戦とか、めっちゃ盛り上げられても興毅はいつだって冷静に戦ってたよ。
興毅が最初に挑戦したのはポンサクレックが持つWBCのベルトじゃなくて、WBAのベルト。
しかも階級をひとつ落としてライトフライ級での挑戦。
始めて興毅のダウンを観た試合。
すっごく苦しみながら、世界の強さを目の当たりにしてそれでもなんとかもぎ奪ったベルト。
祝福する声は少なかったよね。
若干19歳の日本人選手が、日の丸背負って拳だけで命かけて戦ったのに。
バッシングの嵐。
どれだけ悔しかったか。
だけど、興毅自身もあの試合は納得していなかった。
ずっと目指してた世界チャンピオンになれても、絶対嬉しくなかったはず。
だからすぐにマッチメイクされた同じ相手との再戦。
興毅のケガで、少し延期されたりもあってそん時も言われたよね。調整に間に合わなかったから延ばしたとかなんとか。
大毅の試合だって、めっちゃいい試合して文句なんて言われる様な内容じゃなかったのに、興毅の世界戦での判定疑惑があったから大毅の試合まで批判されたりさ。
めちゃくちゃ悔しかったと思う。
だけど私は興毅が言った言葉を覚えてる。
「アイツだけは10代のうちに決着つけたかった」
って。
20歳になってすぐの再戦では誰にも文句を言わせない試合を見せてくれました。
興毅がチャンピオンでランダエタ選手が挑戦者。
逆の立場になったけど、興毅は守りのボクシングなんてしなかった。
それまではガードをガチガチに固めて、接近戦で相手の懐に入る試合運びを得意としていたのに、あの試合で初めて見せたアウトボクシング。
興毅、足使えるんやん!!ってビックリしたよね。
正真正銘の世界チャンピオンになっても、亀田に対する世間の声はうるさくなるばかり。
興毅はこの1度の防衛でベルトを返上しました。
チャンピオンになって防衛することも大事だけど、興毅は挑戦者としてポンサクレックからベルトを奪りたかったんだ。たぶんライトフライ級でずっと戦うことも厳しかったんだと思う。
いよいよ興毅がポンサクレックからベルトを奪う日がもうすぐそこまで来ている。
ファンにとってもずっと待ち望んでいたカードです。
だけど・・・
興毅が挑戦する前に、ポンサクレックが防衛に失敗してチャンピオンベルトを奪われてしまいました。
その選手があの内藤大助選手です。
日本人選手の快挙に両手上げて喜ぶべきなのですが、興毅ファンの私としてはとても複雑な気持ちになりました。
あの時からすでに内藤選手との因縁が始まっていたのです。
内藤選手の初防衛の相手は、興毅ではなく大毅。
興毅がずっと狙っていたベルトを弟の大毅が先に奪りに行く。
日本人最年少記録をかけて挑んだ試合。
吐きそうなくらい緊張して見守った試合は、散々な結果に終わりました。
全くもって歯が立たない。リング上で冷静さを完全に失った大毅は反則を繰り出し、1年間のライセンス停止。
悔しすぎてもう見ていられませんでした。
その後の亀田家集中砲火で大毅が殺される!って本当に心配になりました。
試合前に「負けたら切腹」って言っちゃってたから、「切腹しないんですか?」なんて言われてさ。18歳の青年に浴びせる言葉じゃないですよね。
でもプロとしてリングに上がった以上、負ければ自分の言った言葉に対して反論なんて許されなかった。
バッシングが続いて興毅も試合が出来る環境じゃなくて。
その間も内藤選手はしっかり防衛を重ねてベルトを守っていました。
大毅の世界初挑戦から2年後。
興毅と内藤選手の試合が決まりました。
世間の注目度はこれまで以上に高かったし、日本人同士の世界戦。
相手は内藤選手。
興毅が完全にアウェーの中でゴングが鳴りました。
絶対に負けられない試合。
試合は2ラウンド目で興毅が内藤の鼻を折り、優勢に試合を運びます。
これまでK.Oにこだわって来た興毅だけど、冷静に相手を追い詰めて硬いガードを崩さず自分のボクシングを貫き通し、この日興毅は2階級制覇のチャンピオンになりました。
興毅の初防衛の相手は、あのポンサクレック選手です。
なんかすごいドラマですよね。
しかも興毅はチャンピオンとして戦うんです。
-WBC世界フライ級王座統一戦-
WBC世界フライ級王者の興毅と暫定王者のポンサクレック。
フライ級の初防衛を成功させてほしかったのはもちろんだけど、ポンサクレックを倒す興毅の姿が観たかった。ずっと待ち望んでいた一戦です。
最初はポンサクレックがずっと防衛し続けて、興毅が挑戦するって試合を思い描いていたけど、いろいろありすぎて想像とはまったく違う道乗りでこの試合にたどり着きました。
試合は・・・興毅の完敗。
全くもって興毅の試合をさせてもらえませんでした。
終始相手のペースで、キャリア・実力共に相手が上回っていました。
亀田興毅、初黒星で防衛失敗。王者陥落という悔しい結果に終わりました。
だけどね、ファンとしてはこの試合が見れて嬉しかった。
いちばん勝ってほしかった試合だけど、それでも実現した事が嬉しかった。
その後1戦を挟んで再び世界挑戦。
興毅は見事3階級制覇を果たしました。しかも日本人初です。
だけどこの試合もいろいろ言われた試合でした。チャンピオンに挑戦するのではなく、空位となったチャンピオンの座をかけての試合。しかも本来の階級ではなく2つ上のバンタム級の世界戦。
試合内容は完璧だったにも関わらず、相手がどーの、試合自体がどーのって。
でも興毅、このベルト8回防衛してるからね。
その後スーパーフライでも挑戦したけど、4階級制覇は出来ませんでした。
亀田興毅の現役はめちゃくちゃいろいろありました。
メディアに持ち上げられて、ヒールのヒーローから始まり、嫌われ者に。
それまでのパフォーマンスやビッグマウスのせいだと言われればそれまでですが、亀田興毅はプロボクサーです。いろんなものを背負ってリングに上がっているんです。
負ければこうなることも分かってやっていたのです。
それ程現役が長くないボクシングというスポーツで、試合すらさせてもらえない辛い時期もあって。試合に勝っても叩かれて。そして世間が知らない間に迎えた引退。
心残りはあったと思います。
だからこその現役復帰。
公式戦ではないにせよ、日本のリングで再びポンサクレックと拳を交えたあの試合でのK.O勝利には感動しました。
これまでの事があったから、興毅のあのスッキリした顔が見れて嬉しかった。
はぁ~語りすぎた。
きっとこのブログをいつも読んでくれている人で、ここまで辿りついた人はいないでしょうね。今4000文字弱になってます。
天心の話までたどり着けませんでした。
長くなり過ぎたので、ここで一旦切りま~す。